2023年8月12日、日本の東にある北東太平洋で発生したハリケーンが、日付変更線を越えて台風に
なりました。この台風は、米国が命名した「ドーラ」という名前をそのまま引き継ぎ、台風8号とな
りました。このように、ハリケーンから台風に変わる現象を「越境台風」と呼びます。越境台風は
珍しい現象で、過去にも5年ぶりに発生したということです。
ここでは、そんな台風8号の米軍アメリカ海軍・ヨーロッパWindy進路予想や気象庁の見解などについてご紹介していきます。
台風8号(ドーラ)の進路予想
台風8号(ドーラ)は、発生後すぐに北上し始めました。米軍の合同台風警報センター(JTWC)や
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)などの予想では、台風8号はウェーク島近海を通過し、北
西太平洋で徐々に弱まって熱帯低気圧に変わると見られています 。日本列島に直接の影響はなさそ
うですが、高波やうねりに注意が必要です。
一方、気象庁の予想では、台風8号はウェーク島近海で停滞し、その後南下して再び西進する可能性
があります。気象庁は、台風8号の動きに不確定要素が多いとして、今後の進路や強さの変化に注意
するよう呼びかけています。
台風8号(ドーラ)の発生原因
台風8号(ドーラ)が発生した北東太平洋は、エルニーニョ現象や大西洋の記録的な海水温の影響
で、通常よりも高温になっていました 。このような環境では、ハリケーンや台風が発生しやすくな
ります。実際に、北東太平洋では今年すでに9個のハリケーンが発生しており、そのうち4個が最強
カテゴリー5に達しています。
また、台風8号(ドーラ)は、日付変更線を越えた際にコリオリ力の影響で進路を変えました。コリ
オリ力とは、地球の自転によって生じる力で、北半球では右回りに曲げられる効果があります。そ
のため、ハリケーンから台風になったドーラは、西進する代わりに北上するようになったのです。
まとめ
台風8号(ドーラ)は、北東太平洋で発生したハリケーンから変わった珍しい越境台風です。米軍や
ヨーロッパの予想では、日本には影響しないと見られていますが、気象庁は不確定要素が多いとし
て警戒を呼びかけています。台風8号の発生原因は、エルニーニョ現象や大西洋の海水温の上昇、コ
リオリ力などによるものです。今後も台風の動向に注意しましょう。
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