防災対策として水道水を備蓄する場合、水道水の長期保存できるのか気になる方は多いのではないでしょうか。特に、自然災害などの緊急時に必要な水の備蓄について、どのように管理したらいいのか知っておくことで迅速な行動をとることができます。そこで、本記事では水道水の保存期間や長期保存について解説します。
水道水の保存期間とは?知っておきたい基礎知識
水道水の保存期間は常温で3日程度、冷蔵庫なら1週間程度が目安となっています。
水道水には病原菌や細菌に汚染されることがないように、残留塩素というものが含まれていて、この残留塩素が残っているうちには消毒効果があり、保存が可能です。
水道水をコップに入れて匂いを嗅ぐと塩素匂いやカルキの匂いがしますが、これを嗅ぐことは安全な水であることの証拠でもあります。しかし、浄水器を通したり、一度お湯として沸かしてしまった場合は、残留塩素がなくなってしまうので、保存することが難しくなってしまいます。
水道水を長期保存する方法
水道水を長期保存するためには、次の注意点を守る必要があります。
完全に 容器の中を殺菌された清潔な状態にしてから水道水を入れること
水道水を入れる容器とふたは、事前に漂白剤で殺菌してよく乾燥させてから使用するようにしてください。
容器に水道水を入れる時には空気が入らないように気をつけること
空気が入ってしまうと、そこから細菌が張り込みやすくなってしまいます。そのため、勢いよく入れるのではなく静かに入れるようにしてください。そして、水道水を満杯にまで入れて蓋をしっかりと閉めるようにしましょう。蓋が少しでもゆるいと、雑菌が侵入してきてしまいますので、注意するようにしましょう。
残留塩素の濃度を水道法で定められた 基準1 L あたり 0.1g を下回らないようにすること
残留塩素濃度を減らさないようにするためには、以下の方法があります。
陽の当たるところに置いておかない
残留塩素は、日光の紫外線によって分解し、揮散してしまいます。例えば、日の当たるところに半日から1日程度置いておくだけで、塩素がほとんど抜けてしまいます。ですが、日の当たらない場所に置かなければ3日ぐらいは塩素が残っています。
冷蔵庫に保存しておけば、さらに保存期間が長くなり、1週間くらいは塩素が残ります。
浄水器や沸騰させたあと 冷ました水を容器の中に入れない
水道水を細菌がない状態で容器の中に入れるためには、法定基準を満たした塩素が入った状態でないといけません。
ですが、浄水器や沸騰させて冷ました水は、塩素が抜けてしまっているので、その状態で容器に入れると、細菌が繁殖しやすい状況になってしまいますので注意が必要です。
水道水の保存期間が過ぎた時の処分方法
水道水の保存期間を過ぎてしまった水は、そのまま捨ててしまうのはもったいないので、トイレの排水として使ったり、植木の水やりに使ったり、洗濯する時に使ったりなど、飲み水以外の用途に使用するようにしましょう。
コメント