川の汚れは、私たちが生活する地域で身近な問題となっています。農業や工場の産業排水、家庭からの生活排水、大雨、地球温暖化などが原因で、川の水は次第に汚染されてきました。
川の汚れといいますと一般的に工場からの産業排水を思い浮かべる方が多いかと思いますが、それはもう昔の話。いまでは私たちの生活排水による汚れが一番の原因となっています。
ここでは、川の汚れの原因と影響、そして対策方法について解説します。
川の汚れの主な原因は生活排水!その影響は・・・
私たち一人一人が1日に使う水の量はなんと250 Lです。この量は一般家庭のお風呂場の浴槽の限界まで水を入れた分に匹敵します。
この水をきれいに浄化するために微生物によって酸素が使われるのですが、その酸素の量は約43gと言われていて、約4300L分の水に溶けている酸素が消費されてしまうと言われています。約4300Lは一般的なお風呂場の浴槽17杯分に相当します。
もちろん、川には魚やカニ、鯉などいろんな生物が生活しています。それらの生物は酸素を使用しています。川の中の酸素が少なくなってしまったらどうなるでしょうか。
私たちは、知らず知らずのうちに生活排水の垂れ流しによって、川の中の生物を苦しめていたのです。
川の汚れの対策:私たち一人ひとりが今すぐできること
1人が1日に家庭から排水する250 Lうち、主な生活排水は、調理後の食用油や調味料の残り汁、食器を洗った後の洗剤、油、水といった台所からの排水や洗濯機で使った後の洗剤、水、汚れ、お風呂で使ったお湯、さらにトイレで流した水などです。
このうち、トイレに使用する排水を除く7割の生活雑排水と呼ばれるのが、私たちにとって改善できる部分になります。
生活雑排水は、少しの努力だけでかなり改善されます。
たとえば、一人ひとりが以下のような行動をするだけで全然違ってきます。
- 食器やフライパンなどについた油や調味料などの汚れは風呂、新聞などで拭き取りましょう。
- 料理は作りすぎないようにしましょう。
- 米のとぎ汁は排水するのではなく、植木に水やりと一緒に撒きましょう。排水してしまえば、ただの汚染水になってしまいますが、植物にとっては貴重な肥料となります。
詳しくは環境省の生活排水読本を読んでみてください。
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