横浜市開港記念会館は、横浜が日本の窓口として開かれた歴史と文化を語るに欠かせない建物です。この建物は、開港50周年を記念して、市民の寄付によって1917年に竣工し、翌年開館しました。そして、1989年(平成元年)になると、国の重要文化財として指定されました。
レンガと花崗岩で造られた重厚な外観は、当時の西洋建築の影響を受けたもので、東南隅にある時計塔は高さが約36mあり「ジャックの塔」として親しまれています。この時計塔は、横浜港に入る船の目印となり、航海の安全を祈る船員たちの心の支えでした。
また、東南隅に時計塔、西南隅に八角ドーム、西北隅に角ドームがそびえていて、誰もが一目でわかる建物でもあります。
また、この建物は、神奈川県庁(キング)と横浜税関(クイーン)とともに「横浜三塔」と呼ばれ、横浜のシンボルとなっています。三塔を一望できるスポットを巡ると願いが叶う、という言い伝えもあり、実際に巡ると横浜の変遷と発展を感じることができます。
横浜市開港記念会館の内部には、多くの見どころがあります。特に、2階にあるステンドグラスは必見です。このステンドグラスは、横浜の開港と発展を象徴する図柄が描かれており、光が差し込むと美しい色彩が広がります。
また、この建物は、多くの文化的な活動の場としても利用されてきました。毎年3月10日は「三塔の日」として、様々なイベントや展示が行われており、市民の交流や学びの場となっています。資料コーナーでは、開館当初からの写真やドーム復元工事の様子などが紹介されており、建物の歴史を知ることができます。市民ボランティアによる館内ガイド「ジャックサポーターズ」も活動しており、建物の魅力を伝えてくれます。
横浜市開港記念会館は、横浜の夜景の名所としても知られています。
横浜3大ライトアップのひとつとも言われていて、キング・ジャック・クイーンの中で最初に点灯したのがジャックです。(1987年)。
建物の外壁や時計塔がライトアップされると、幻想的な雰囲気に包まれます。特に、時計塔の光は、交差点を越えて遠くまで届きます。横浜の夜を彩る「横浜三塔」のライトアップは、見る人の心をとらえます。
横浜市開港記念会館は、横浜の歴史と文化を伝える貴重な建物です。現在、老朽化に伴う保存改修工事のために休館中ですが、2024年3月に再開館する予定です。再開館したら、ぜひ一度訪れてみてください。横浜の魅力を感じることができるでしょう。
住所
〒231-0005 神奈川県横浜市中区本町1丁目1−6
電話番号
045-201-0708
開館/閉館時間
9:00~22:00
※館内の見学可能時間 10:00~16:00
※ボランティアガイドは4~9月は10:00~16:00、10~3月は10:00~15:00
【2021年12月1日~2024年3月まで改修工事のため休館】
休館日
第4月曜日(祝日、休日の時は翌日)、12月29日~1月3日
アクセス
・みなとみらい線「日本大通り」駅から徒歩1分
・JR京浜東北・根岸線/横浜市営地下鉄ブルーライン「関内」駅から徒歩10分
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